「焼酎が好きだけど、ダイエット中だからカロリーが気になる…」 「お酒は飲みたいけど、太るのは避けたい…」健康や体型を意識し始めると、お酒のカロリーは気になりますよね。特に、毎日の晩酌が習慣になっている方ならなおさらです。
巷では「焼酎は太りにくい」と聞くけれど、本当なのでしょうか?
この記事では、そんなあなたの疑問に専門家の視点からお答えします。焼酎のカロリーと糖質の真実から、ビールや日本酒など他のお酒との比較、そしてダイエット中でも安心な「太らない飲み方」まで、分かりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、もうカロリーを気にしすぎることなく、賢く焼酎を楽しめるようになりますよ。
焼酎のカロリーと糖質量
まずは、気になる焼酎のカロリーと糖質量について、基本的な情報を見ていきましょう。結論から言うと、**焼酎は「カロリーはあるが、糖質はゼロ」**のお酒です。
焼酎100mlあたりのカロリー目安
焼酎のカロリーは、種類やアルコール度数によって少し異なりますが、一般的な25度の焼酎の場合、100mlあたりのカロリーは以下の通りです。
• 本格焼酎(乙類焼酎): 約146kcal
(参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)
この数値だけ見ると「意外とカロリーが高い?」と感じるかもしれません。しかし、重要なのは次の「糖質量」です。
焼酎の糖質はゼロ
焼酎が「太りにくいお酒」と言われる最大の理由は、糖質が全く含まれていない点にあります。
• 焼酎の糖質量: 0g
芋や麦、米といった原料には本来糖質が含まれていますが、焼酎は製造過程で「蒸留」という工程を経ます。蒸留とは、アルコール分を一度気化させてから再び液体に戻すことで、純度の高いアルコールを抽出する方法です。この過程で糖質などの成分は取り除かれるため、結果として糖質ゼロのお酒が完成します。
血糖値を急上昇させる糖質が含まれていないため、脂肪を溜め込む働きのあるインスリンの分泌が抑えられるのが、焼酎がダイエット向きと言われる大きな理由です。
カロリーの正体はアルコール
「糖質がゼロなのに、なぜカロリーがあるの?」と疑問に思うかもしれません。焼酎のカロリーの正体は、アルコールそのものです。
アルコール由来のカロリーは「エンプティカロリー」と呼ばれ、体に蓄積されにくいという特徴があります。熱として優先的に消費されるため、糖質や脂質由来のカロリーに比べて脂肪になりにくいのです。
ただし、「エンプティ(空っぽ)」という名前から「摂取しても太らない」と誤解されがちですが、カロリー自体がゼロになるわけではありません。飲み過ぎれば当然カロリーオーバーとなり、太る原因になるので注意が必要です
他のお酒とのカロリー・糖質比較
焼酎のカロリーや糖質が、他のお酒と比べてどうなのか、一覧表で比較してみましょう。ダイエット中にお酒を選ぶ際の参考にしてください。
焼酎(乙類・25度) |
約146kcal |
0g |
ビール(淡色) |
約39kcal |
約3.1g |
日本酒(純米酒) |
約102kcal |
約3.6g |
ワイン(赤) |
約68kcal |
約1.5g |
ワイン(白・辛口) |
約68kcal |
約2.0g |
ウイスキー(40度) |
約225kcal |
0g |
(参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)
ビールとの比較
ビールは100mlあたりのカロリーは低いですが、ジョッキ1杯(約350ml)で約137kcal、糖質も約10.9gと高めです。ゴクゴクと飲む量が増えがちなため、結果的に多くのカロリーと糖質を摂取しやすくなります。一方、焼酎は糖質がゼロなので、その点で大きな違いがあります。
日本酒との比較
日本酒は米から作られる醸造酒のため、糖質が多く含まれています。カロリーも焼酎よりは低いですが、糖質を気にする場合は焼酎に軍配が上がります。
ワインとの比較
ワインもぶどうを原料とする醸造酒なので、糖質が含まれます。特に甘口のワインは糖質が高くなる傾向があります。糖質制限をしている場合は、糖質ゼロの焼酎がおすすめです。
ウイスキーとの比較
ウイスキーは焼酎と同じ蒸留酒なので、糖質はゼロです。ただし、アルコール度数が高い分、100mlあたりのカロリーは焼酎よりも高くなります。ロックやストレートで飲む際は、飲む量に注意しましょう。
【種類別】焼酎のカロリー・糖質一覧
焼酎には芋、麦、米など様々な種類がありますが、カロリーに大きな違いはあるのでしょうか?ここでは、代表的な焼酎の種類別にカロリーを見ていきましょう。
結論から言うと、アルコール度数が同じであれば、原料によるカロリーの差はほとんどありません。そして、どの種類を選んでも糖質はゼロです。
芋焼酎のカロリー
• カロリー(25度): 約146kcal / 100ml
• 糖質: 0g
芋焼酎は、さつまいもを主原料とする本格焼酎です。独特の甘い香りが特徴ですが、製造過程で糖質はカットされるため、ダイエット中でも安心して楽しめます。
麦焼酎のカロリー
• カロリー(25度): 約146kcal / 100ml
• 糖質: 0g
麦焼酎は、大麦を主原料とし、すっきりとしてクセのない味わいが人気です。芋焼酎と同様に蒸留して作られるため、糖質は含まれません。
米焼酎のカロリー
• カロリー(25度): 約146kcal / 100ml
• 糖質: 0g
米焼酎は、米を主原料とし、日本酒のような華やかな香りが楽しめます。こちらも蒸留酒なので、糖質はゼロです。
甲類焼酎のカロリー
• カロリー(25度): 約139kcal / 100ml
• 糖質: 0g
甲類焼酎は、連続式蒸留機で何度も蒸留を繰り返して作られ、クセのないピュアな味わいが特徴です。本格焼酎(乙類)に比べて、カロリーがわずかに低い傾向にあります。チューハイやサワーのベースとしてよく使われます。
ダイエット中の太らない飲み方
焼酎が糖質ゼロだからといって、どんな飲み方をしても良いわけではありません。ダイエット中に焼酎を楽しむなら、飲み方が重要です。ここでは、カロリーを抑えるおすすめの飲み方を紹介します
水割り・お湯割りのカロリー
• 水やお湯自体のカロリーはゼロ
• 最もシンプルでヘルシーな飲み方
水割りやお湯割りは、焼酎を割ることで1杯あたりのアルコール度数を下げ、結果的にカロリー摂取量を抑えることができます。特にお湯割りは体を温め、代謝アップも期待できるため、ダイエット中にはおすすめです。
炭酸割り(ソーダ割り)のカロリー
• 無糖の炭酸水で割ればカロリーは焼酎分のみ
• 満腹感を得やすく、飲み過ぎ防止に繋がる
シュワっとした爽快感が楽しめる炭酸割りも、ダイエット中におすすめの飲み方です。ただし、使用するのは必ず無糖の炭酸水にしましょう。甘いサイダーやトニックウォーターで割ると、糖質とカロリーが大幅にアップしてしまいます。
ロックのカロリー
• 割らないため、飲んだ分だけカロリーを摂取する
• ゆっくり味わうことで、飲む量を抑えられる
ロックは焼酎そのものの味をダイレクトに楽しめますが、カロリーは薄まりません。チェイサー(水)を用意し、時間をかけてゆっくりと味わうことで、満足感を得つつ飲み過ぎを防ぎましょう。
割材の選び方と注意点
焼酎を何で割るかは、ダイエットの成否を分ける重要なポイントです。
おすすめの割材(カロリー・糖質ゼロ)
• 水、お湯
• 無糖の炭酸水
• お茶類(緑茶、ウーロン茶、ジャスミン茶など)
• 無糖の紅茶
注意が必要な割材(高カロリー・高糖質)
• ジュース類(オレンジ、グレープフルーツなど)
• コーラ、ジンジャーエールなどの炭酸飲料
• 加糖の缶コーヒー
• 乳酸菌飲料
• トニックウォーター
風味を加えたい場合は、カットレモンやスライスした生姜、梅干しなどを加えるのがおすすめです。これらはほとんどカロリーを気にすることなく、味の変化を楽しめます。
焼酎を飲んでも太る原因と対策
「糖質ゼロの焼酎を飲んでいるのに太ってしまった…」という方は、飲み方やおつまみに原因があるかもしれません。ここでは、焼酎を飲んで太ってしまう主な原因とその対策を解説します。
おつまみのカロリーと糖質
焼酎で太る最大の原因は、一緒に食べるおつまみです。アルコールを摂取すると食欲が増進し、つい高カロリー・高糖質なものを食べたくなってしまいます。
対策:低カロリー・低糖質なおつまみを選ぶ
おすすめのおつまみ
• 枝豆、冷奴、もずく酢
• 刺身、焼き魚
• 焼き鳥(塩・タレは避ける)
• 野菜スティック(マヨネーズは控えめに)
• きのこのソテー
避けるべきおつまみ
• フライドポテト、唐揚げなどの揚げ物
• ピザ、パスタ、ラーメンなどの炭水化物
• ポテトサラダ、マカロニサラダ
おつまみを選ぶ際は、揚げ物や炭水化物を避け、タンパク質や食物繊維が豊富なものを選ぶように心がけましょう。
飲み過ぎによるアルコール摂取
いくら糖質ゼロ・エンプティカロリーでも、飲み過ぎればアルコール自体のカロリーで太ります。また、アルコールを分解するために肝臓が働く間、脂肪の代謝は後回しにされてしまうため、結果的に脂肪がつきやすくなります。
対策:適量を守る
厚生労働省が示す「節度ある適度な飲酒」は、1日あたり純アルコールで20g程度です。これをアルコール度数25度の焼酎に換算すると、**約100ml(コップ半分程度)**が目安となります。
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「飲酒量の単位」)
休肝日を設ける、量を決めて飲むなど、自分なりのルールを作って飲み過ぎを防ぎましょう。
甘いジュースやシロップで割る
せっかく糖質ゼロの焼酎を選んでも、甘いジュースやシロップで割ってしまっては意味がありません。市販の「〇〇サワーの素」なども糖分が多く含まれている場合があるため、成分表示を確認することが大切です。
対策:割材は「無糖」を基本にする
ダイエット中は、割材は水、お湯、無糖炭酸水、お茶を基本とすることを徹底しましょう。甘みが欲しい場合は、カロリーゼロの甘味料を少量使うなどの工夫も有効です。
焼酎のカロリーに関するQ&A
最後に、焼酎のカロリーやダイエットに関してよくある質問にお答えします。
焼酎1杯あたりのカロリーは?
A. 飲み方や量によりますが、一般的なコップ1杯(焼酎60ml)の場合、約88kcalが目安です。
居酒屋などで提供される焼酎1杯には、約60mlの焼酎が使われることが多いです。アルコール度数25度の焼酎(146kcal/100ml)で計算すると、60mlあたりのカロリーは約88kcalとなります。これはロックで飲んだ場合のカロリーで、水割りやお湯割りにしても焼酎自体のカロリーは変わりません。
プリン体は含まれている?
A. 焼酎は蒸留酒なので、プリン体はほとんど含まれていません(ほぼゼロです)。
プリン体は尿酸値を上げる原因となるため、痛風が気になる方には嬉しいポイントです。ビールなどプリン体が多いお酒を避けている方でも、焼酎なら安心して楽しむことができます。
焼酎を飲むと痩せるって本当?
A. 残念ながら、焼酎を飲むだけで痩せることはありません。
焼酎は糖質ゼロで太りにくいお酒ですが、それ自体に痩せる効果はありません。「焼酎を飲むと痩せる」という噂は、「糖質制限中に他のお酒から焼酎に切り替えたら体重が減った」といったケースから広まったものと考えられます。あくまで**「他のお酒と比べて太りにくい選択肢」**と捉え、適量を守ることが大切です。
まとめ
今回は、焼酎のカロリーと糖質、そして太らない飲み方について詳しく解説しました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。
• 焼酎は糖質ゼロ、プリン体もほぼゼロのお酒
• カロリーはあるが、体に蓄積されにくい「エンプティカロリー」
• ビールや日本酒に比べ、血糖値を上げにくく太りにくい
• 太る主な原因は「おつまみの食べ過ぎ」と「飲み過ぎ」
• ダイエット中は水割り、お湯割り、無糖炭酸割りがおすすめ
焼酎は、カロリーや糖質を気にする方にとって、まさに救世主のようなお酒です。正しい知識を持って、飲み方やおつまみを少し工夫するだけで、ダイエット中でも罪悪感なく楽しむことができます。
この記事を参考に、ぜひあなたも健康的な焼酎ライフを始めてみてくださいね。